皮膚外科(小手術)

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患者の気持ち
ホクロ・イボの除去をはじめ、アテローマ(粉瘤)、脂肪腫などの小手術や傷あとの処置を行います。良性の病変は傷あとをいかに残さずキレイに治すかを第一に考え治療を行っています。
また、巻き爪・陥入爪の治療は、患者様の症状に応じた方法(テープ法・ガター法・アクリル人工爪・フェノール法)をご提案いたします。

日帰り手術の対応疾患

ホクロの除去

ホクロ

ホクロの治療を希望される方には、当院では保険診療で局所麻酔をして切除することをお勧めしています。
切除したものを病理検査に出すことで、悪性のもの(ホクロのがん)を否定することが可能です。

切除の方法は、隆起した部分だけを削り落とす方法(シェイブ法)、紡錘形に切って縫合する方法(切除縫合)、深くまで切除した後に縫合せず時間をかけて処置をして傷を治す方法(くりぬき法)等があります。 切除の目的、大きさや性状、部位に合わせて治療法を選択します。

良性腫瘍の除去(アテローマなど)

粉瘤(アテローマ)

毛穴が詰まることによって、皮膚の中で垢が袋状にたまっている状態です。

ゆっくりと大きくなって、ひどく化膿する場合がありますので、小さいうちに局所麻酔をして切除することをお勧めしています。


化膿して腫れてしまったときは、症状が軽ければ抗生物質の内服で様子を見ることもありますが、腫れや痛みが強い場合はすぐに切開し排膿をすることが必要です。
その場合でも、当院では単に排膿するだけでなく、なるべくアテローマをすべて除去するようにしています。

石灰化上皮腫(せっかいかじょうひしゅ)

乳児期から成人までに幅広く発生する皮膚の良性腫瘍の一つです。
眉毛周囲や耳前部、上腕などによく起こります。表皮下の硬いしこりで、「皮膚の中にボタンが入っているみたい。」とよく表現されます。
徐々に増大するため早めに切除することをお勧めしています。
乳幼児の場合、局所麻酔ができる年齢(通常6歳前後)になるまで待てないことがありますので、その場合は全身麻酔での手術が可能な適切な病院をご紹介いたします。

陥入爪・巻き爪

陥入爪は爪の側縁が皮膚に食い込み、激しい痛みと炎症を伴う疾患のことです。主に足の親指でみられます。

多くが合わない靴(特に先が尖った靴)やスノーボードやサッカー、テニスなど足先に強く圧迫がかかるスポーツ、長時間の歩行、深爪などが原因でなることが多いです。
巻き爪は、合わない靴や爪ミズムシなど様々な原因で爪が横方向に曲がった状態のことで、陥入爪になりやすく注意が必要です。
どちらも誤った切り方により症状を悪化させる場合がありますので、専門のクリニックで相談することをお勧めします。

巻き爪の症状

爪の両端が内側に曲がって巻き込んだ状態。湾曲した爪が皮膚を挟み、痛みを伴う場合があります。

陥入爪の症状

爪の両端の角の部分がトゲ状になって指の皮膚に食い込み、痛みや腫れがみられ、ひどくなると膿んできます。

陥入爪の主な治療法

テープ法

くい込んで痛い側の爪に皮膚に痛みが出ないように伸縮性の補助テープを貼ることによって痛みを緩和し、短く切りすぎた爪が本来の長さまで伸びてくるのを待ちます。

ガター法

爪の辺縁に肉芽ができてしまい、テープ法で改善が難しい場合に行います。
ガター法では爪と皮膚の間にシリコン製の軟らかいチューブを差し込むことで爪が食い込むのを予防します。食い込んだ爪が肉に当たらなくなるので、チューブを付けたまま爪を伸ばすことで深爪の状態が改善されます。

アクリル人工爪

アクリルの粉と液を用いて人工的な爪を作り、ご自身の爪に沿って装着することで爪を補強し、爪の食い込みを和らげる治療法です。

フェノール法

痛みの原因である巻いている爪の根元をフェノールという薬品を使って生えないように化学処理をする治療法です。痛みに対して即効性があり短期間で治りますが、爪の幅が少し小さくなります。

手術までの流れ


診察または検査を受けます。
手術の適応があれば同意をいただいた後に手術と麻酔の説明を行い承諾書をお渡します。木曜日の午前中に30分枠で予約をお取りします。
診察後に血液検査を施行し、手術当日の説明を行います。


※お薬を飲まれている方は、お薬またはお薬の名前や内容の記載されている用紙やお薬手帳などを必ずご持参ください
手術の日まで診察や投薬が必要な方は再診をしていただきます。
  • 朝食は軽食ですませて下さい。水分の制限はありません。
  • 予約時間の15分前にクリニックへ来院してください。来院後に体調をうかがい、血圧、体温、脈拍測定を行います。手術後の説明を行います。
  • 手術室へ移動し麻酔・手術をします。
  • 術後に手術経過の説明があります。
  • 体調に変化がなければ帰宅していただきます。
  • 通常、2日後の土曜日に再診となります。再診後は抜糸まで自宅で処置を行っていただきます。(手術後再診時に処置の内容はご説明いたします)
  • 抜糸が必要な方は手術後5日~7日にて抜糸を行います。
  • 切除した部位の病理組織検査の結果は通常7日~10日かかります。

注意点

  • 内服薬がある方は通常、内服可能ですが血流を良くするお薬を内服している方は手術後、血がとまりにくくなることがあるので手術前後にしばらく内服を中止していただく事があります。その際は内服薬を処方されている主治医と相談し中止が可能かどうか判断していただく必要があります。
  • 足(指先、足底、足背)を手術する方は手術後に包帯保護を行うため、通常、お履きになっている靴に入らないことがあります。あらかじめ、足幅の広いスリッパなどをご持参してください。
  • 頭部の手術をする方は手術後に創部を保護するため、ネットをかぶっていただきますので、帽子などをご持参ください。
  • 手術当日、女性の方はお化粧を行わずに、お越しください。または来院して化粧を落とすことも可能です。手術中、電気メスを使用する際に金属が発熱しヤケドを起こすことがありますので指輪、ピアスなどの金属類は必ずはずしてお越しください。
  • 創部を濡らさなければ通常、手術当日のシャワー浴は可能です。(手術部位にもよるので術後に説明を行います)